話題作ということで見たら、可愛らしい世界感から急転直下、色々と胸にガーン!と来るものがあった。また、時代の”リアル”というものに興味のある人間にとっては精緻な時代考証とその描写に大満足。
個人的に言うならばポスト・はだしのゲン。毎夏子供に向けて放映すべき。素晴らしい作品なので是非一度は見てほしい。
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さて、2017年5月14日にナッチャンWorldが阿賀マリノ(呉)に来航することもあり、昔から行きたかった江田島と合わせて、思い切って舞台探訪(聖地巡礼という言葉は嫌い)に行ってみることにした。
行程については「この世界の片隅に 聖地巡礼 ロケ地ガイド」を参考にした。
このサイトで必要な情報は掲載されているし、正直何番煎じだよってネタですが、ご愛敬ということで。
1.辰川バス停に向かう
さて、5月13日(土)の朝。朝イチの行動を予定していたが生憎の雨模様(しかもYahoo!トップに上がるぐらいの豪雨)。雨が止むのを確認して行動開始。
6:35、呉駅前バスターミナル9番乗り場から広電バス辰川行バスに乗車。ここから北條家へ嫁入りした際のシーンのモデルとなった辰川バス停に向かう。
乗り場にオバちゃんがいたものの乗車せず、まさかの貸し切り。よっしゃあこの世界の片隅にの世界観独り占めだ!若干迷ったが、かぶりつき席を確保。
作品を見ると北條家は高台にあり、かなり遠いイメージがあるが、バス料金はまさかの170円。そう、意外に近いのだ。距離感で言うと呉駅からたったの2.5km。実は東京駅から皇居二重橋までよりも近い(こちらは3.1km)。
だが、そんな距離感であの眺望である。実際現地に行くとわかるのだが半分ぐらいは「あっこれ登るの無理だわ」って感じの急坂路。劇中で出てたように木炭バスは登れなかったが、果たしてこのバスも満過重だったら登れるんだろうか(登れるんだが)。
で、そんな坂路をこなれたようにズンズン進むバス。
あっさり辰川バス停に到着。ついにこの世界の片隅にの世界観に来ました!!!
さあ、撮るぜ!!と思ったら、土曜日でこんな時間なのに乗車待ちの地元の方が4~5名もいる。現地のおばさんやら女子中学生やら。
写真からもわかるように、周辺は結構な住宅街。人口も多い。正直俺の地元よりも人がいると思われる・・・
バスが去ったあと。
ちなみに長ノ木にある北條家はここを上ってすぐのところ、らしいのだが、私道が多く周辺住民に迷惑がかかるとのことで探訪はNGとの公式でお達しが出ているので注意。
あれ、さっきの子たち、この上から来たから、まさに北條家と同じ地域の子たちなんじゃないか??
地元の人ほど作品を見ないだろうけど、自分の住んでいる地域が作品の舞台になっている(おまけに他人から聖地と言われている)ってのはどう感じるんだろうか・・・。
と、周りを見渡すとタクシーの姿が。おぉ、既に同業者がいたようだ。もしかして一本前のバスで来ていた?どうやらハイヤー(貸し切り)で利用しているらしく、そのままタクシーに乗って次の上長之木隣保館方面へ向かっていった。
上記のロケ地ガイドの通り、目と鼻の先に配給所がある。先ほどの写真の左奥のところ。
現駐車場。普通に車が停まっている。
脇を見るとこういう路地があったり。吸い込まれそうになるぐらい素敵。
現地は川が流れており、バス停周辺は道路というよりは上辰川橋の上といったイメージ。
灰ヶ峰方面を眺める。
川沿いの花。
工事の案内に大和が・・・え?橋って艦橋のことか?
2.上長之木隣保館へ
さて、名残惜しいが次の目的地へ。ここは畝原町自治会館がモデル。
まず先ほどのバス停でバスが向いている方向(バス停に向かって右手)へ行く。
・・・が、すずさんだったら間違いなくこっちの道行くだろ!と勝手に川沿いの道を選択(無茶苦茶)
ずんずん進む。
ん?公園?・・・あっ行き過ぎた!
ということでUターン。やはりこの界隈の距離感は短い。
写真は呉駅方面側から撮影。この橋を渡る。
げえっ!なんだこの段差は!
こりゃ最初からバス停の奥の道を通った方が正解だったか・・・。
上ったところからバス停に向かって撮影。当時はあまり周囲を見てなかったけど結構な山際ですね。
さらに上る。
上りきると少し開けたところへ。綺麗な塀が多く、このあたりはなんとなく宇宙海賊ミトの世界観(元城下町を舞台)に似ている。
見晴らしが良さそうだったのでここで街中を見る。晴れていればちゃんと海もみれたと思われる、すずさんたちが見た呉の街並み。
さらに下る。
・・・と見慣れた建物が登場。ここが上長之木隣保館、のモデルとなった畝原町自治会館。
おお、この世界の片隅のロケ地MAPが。
関係ないけど、隣の家の塀の形がカーブしておって建築物として素晴らしい・・・
3.下長ノ木国民学校に向かう
さらに下り、ポストのところを右折。
ここが原作で朝日遊郭に向かった際の道。
そこを抜け、さらに下る。
ここを左手に。
散策していて思ったのだが、予想外に車の通りが多い。
地元のバーチャンも朝早いので割と外に出ている。
下手な行動取ると確かに不審者としてマークされそう。集団で煩い行動とってたりしてもクレームになるかもしれない。
周辺はレンガ塀の住宅が多い。
レンガ塀がどれも同じデザインをしているのだが、これは何だろう?
さらに歩くと下長ノ木国民学校のモデルになった辰川小学校跡に到着。
跡地は住宅地に再開発されており(地図を見ると、周囲と比べて明らかに再開発されました感がある)、体育館はそのまま辰川会館というコミュニティホールとして使われていた。
申し込めば自由に使えるらしい。やろうと思えばこの世界の片隅にオンリーみたいな同人イベントもできるのかも。
体育館の裏には先ほどの川沿いの道とつなぐ裏道が。西側に住む子供らは国民学校に通う時にここを使ったんだろうか。それとも近代に作られたものなのか。
つづく